風力発電機がもたらす影響について考える

海への影響は?

「森は海の恋人」という言葉にあるように、里山の豊かなミネラルに恵まれた能登の里海は、プランクトン・魚・貝類の宝庫で、CO2を吸収してくれる海藻が日本有数の密度で繁茂する豊かな海です。

しかし、山の樹木伐採や表土を削る工事によって山の豊かさが失われ、濁水が海に流れ込み、海藻も光合成ができずに減っていきます。カキ貝の生育不良や魚の激減・ヘドロ化等、漁業へ大きな影響が懸念されます。

治水について

古くから大切にされ、飲み水にも・農業用水も使われてきたこの半島のいくつもの湧水。その大事な水脈が、巨大な風車を支える大量のコンクリート基礎によって、断ち切られる恐れがあります。

また、樹木の伐採や表土が削り取られ、保水力が低下してしまうと、洪水や地滑り・土石流に繋がります。熱海の土砂災害は記憶に新しいところです。周辺住民や農業への影響は大丈夫でしょうか。

鳥たちは大丈夫?

能登半島は大陸から渡ってくる鳥たちの重要な通り道であり、数多くの絶滅に瀕している鳥たちにとっても、安らげる大事な場所です。けれど尾根筋に立ち並ぶ巨大風車は営巣地の自然を破壊し、乱気流に巻き込まれ風車に激突したりして、貴重な鳥の死が数多く報告されています。

鳥でないのですが、外国では風圧によるコウモリの内臓破裂の大量死も報告されています。トキの放鳥など検討されているなか、大規模な環境破壊につながりかねないことが不安です。

雷の心配は?

能登半島は日本有数の雷の多発地帯です。利益のために大型化してゆく風車は、事故も起きやすく、停電の多発、家電機器の故障、周辺の山林火災につながる事が心配です。